「自分にはどんな髪型が似合うんだろう?」
「美容室に行っても、いつもイメージと違う仕上がりになる…」
「ネットで調べても、結局どれが自分に合うのかわからない」
もしあなたがこんな悩みを抱えているなら、この記事はきっと役に立ちます。
15年間美容師として、床屋として10年間現場に立ち続けてきた私が、多くの男性から「どの髪型が似合いますか?」と聞かれてきました。そして、その質問に対して今、はっきりとお伝えしたいことがあります。
それは「似合う髪型を探すこと自体が、そもそも間違っている」ということです。
この記事では、その理由と、本当にあなたが知るべき髪型選びの本質について解説します。
「似合わない髪型」は、ほとんど存在しない
結論から言います。
似合わない髪型というのは、実はほとんど存在しません。
(ほとんどと表現した理由は、極端なバランスで似合わせることが困難になる髪型も存在するからです)
「え、でも自分は面長だからセンターパートは似合わないって聞いたけど…」
「丸顔だからマッシュは避けた方がいいんじゃ…」
そう思った方もいるかもしれません。でも、ちょっと待ってください。
確かに世の中には「センターパート」「マッシュ」「スパイキーショート」といった髪型の名前がたくさんあります。そして時代によってトレンドがあり、「今はこれが流行っている」という情報があふれています。
でも、それらはすべて髪型に名前をつけた結果でしかないんです。
そして名前をつけることで、逆に可能性を狭めてしまっている。これが多くの男性が「自分に似合う髪型がわからない」と悩む根本的な原因なんです。
髪型の名前は「結果論」。本当に大事なのは「バランス」
例えばセンターパートという髪型。
一口にセンターパートと言っても、実は無数のバリエーションが存在します。
- 80年代・90年代に流行った、少し重めのセンターパート
- 今流行っている、韓国カルチャーを感じさせる軽やかなセンターパート
- 縦のバランスを強調したセンターパート
- 動きを強調したセンターパート
これらは全て「センターパート」という同じ名前で呼ばれますが、印象はまったく違います。
そして重要なのは、面長の人には面長の人に合わせたセンターパートのバランスがあるということ。
つまり「面長だからセンターパートは似合わない」のではなく、「面長の人に合うバランスのセンターパートがある」が正解なんです。
顔の輪郭を理解する:まずはシンプルに考えよう
「顔型診断」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、実はシンプルに考えることができます。
まず見るべきは「縦に長いか、横に広いか」だけ。
縦に長い顔(面長タイプ)
顔の縦幅が強調されているなら、横にボリュームを持たせたバランスで調和させる。サイドに広がりを作ることで、縦長の印象を和らげることができます。
横に広い顔(丸顔・ベース型タイプ)
顔の横幅が気になるなら、縦のラインを強調したバランスで整える。トップに高さを出したり、サイドをタイトにすることで、全体のバランスが取れます。
たったこれだけ意識するだけでも、似合うバランスに出会いやすくなります。
複雑な顔型診断に振り回される前に、まずは「自分の顔は縦長か、横広か」を鏡で確認してみてください。
あなたが本当に知りたいのは、何ですか?
多くの方が「似合う髪型を知りたい」と言いますが、本当に知りたいのは次のどれかではないでしょうか?
1. 自分の顔に対して、どんなシルエットが調和するか
顔の輪郭、顔のタイプに対して、どういうバランスの髪型を乗せれば良いのか。これは「◯◯という髪型が似合う」という話ではなく、「どういうバランスで仕上げるか」の話です。
2. 自分で再現できる髪型かどうか
髪型は切って終わりではありません。翌朝、寝癖を直して自分でセットする必要があります。
どんなにかっこいい髪型でも、自分で再現できなければ意味がない。スタイリング能力と再現性も、「似合う」の重要な要素です。
3. どんな雰囲気を目指したいのか
クールな印象?柔らかい印象?爽やかな印象?
髪型の名前ではなく、「どういう雰囲気になりたいか」こそが本質です。
4. 完全コピーしたいのか?
一度やってみたかった憧れの髪型、好きな人がやっていた髪型。似合う似合わないのバランスは一旦置いておいて、それらをできるだけ完全にコピーしたいのか?
スタイリングの再現性について知っておくべきこと
ここで重要な事実をお伝えします。
髪型には「スタイリングありきの髪型」と「最低限のスタイリングで様になる髪型」が存在します。
スタイリングありきの髪型
例えば、 完全に計算しつくされた動きを強調したスタイルや、 スタイリング剤でツヤを出すことが命であるパーマスタイルなど。これらは美容室では完璧に仕上がりますが、自分で再現するにはスタイリング剤の使い方やドライヤーの技術が必要です。
最低限のスタイリングで様になる髪型
逆に、カットの質だけで形が決まる髪型もあります。乾かすだけで8割完成する、といったイメージです。 スタイリングで作りこまないので、髪の毛の動きは最低限しか作れないけども、毛流れや自然なまとまり感が魅力的になる髪型もあります。
どちらが良い・悪いではなく、自分のスタイリング能力やライフスタイルに合っているかが重要。
もしあなたが朝5分しかスタイリングに時間をかけられず、 今までスタイリングをやってこなかった人生だとしたら「スタイリングありき」の髪型を選んでも失敗しやすいです。
逆に、時間をかけてセットを楽しみたいなら、カットだけで完結する髪型では物足りないかもしれません。
自分がどれくらいスタイリングに時間や労力をかけられるのか。
これを正直に美容師に伝えることが、似合う髪型への第一歩です。
だから、質問の仕方を変えてみませんか?
「どの髪型が似合いますか?」ではなく、こう聞いてみてください。
- 「どういう雰囲気が似合うと思いますか?」
- 「どういうシルエットが似合うと思いますか?」
- 「朝は5分しかスタイリングできないんですが、自分でも再現できそうな髪型はどれですか?」
- 「仕事では清潔感が大事だけど、プライベートでは少し個性を出したいんです」
ここまで解像度高く質問できるお客様は、正直かなりの少数派です。
でも大丈夫。それを翻訳するのが、私たちプロの仕事ですから。(少なくとも我々はそう思っています)
良い美容師に出会うための、シンプルすぎる判断基準
「相性の良い美容師を見つけましょう」と主張していますが、具体的にどう見つければいいのか。
ここで1つ、非常にシンプルだけど効果的な基準をお伝えします。
あなたの住んでいる地域のカット相場よりも、安すぎないところに行く。
これだけです。
見つけ方がわからない場合は、 グーグルマップやホットペッパーなどで自分が住んでいる地域の美容室を5〜10件ぐらい調べてみてください。クーポンの値段ではなく、クーポンを使わない通常のカット料金を調べてみてください。それらの中央値がカット料金の相場になります。
10分カット、1000円カットを否定するわけではありません。ただ、あの価格帯ではどうしても「相談する時間」が取れないのが現実です。回転率を上げなければ経営が成り立たないビジネスモデルだからです。
一方で、地域の相場に見合った価格設定をしている美容室・理容室は、カウンセリングに時間をそれなりに割くことができます。あなたの希望を聞き、髪質や顔型を見て、提案する余裕があります。
加えて、相性が合うかどうかは実際に話してみたり、切ってもらったりしないと絶対にわからないことです。
似合う髪型を一緒に作り上げてくれるパートナーを求めるなら、最低限の投資は必要です。
安さを求めるのは悪いことではありませんが、それと引き換えに、相談できる時間を失っていることは理解しておくべきです。
よくある失敗パターンと、その原因
ここまで読んで「自分、これまで失敗してたかも…」と思った方へ。
よくある失敗パターンを知っておくことで、次は避けられます。
失敗パターン1:トレンドに流されすぎて完コピしようとする
「マッシュがが流行ってるから」
「韓国風センターパートが人気だから」
トレンドを取り入れること自体は悪くありません。でも、自分に何が似合うかを判断できないまま、それが正解だと思い込んでしまって完コピしようとすることが危険です。
服装はものすごくアメカジなのにもかかわらず、髪型だけ韓国のカルチャーを取り入れているとなると、違和感を感じられてしまいます。
大事なのは「そのトレンドを取り入れつつも、あなたに合ったバランスは担保してもらう」ことです。
失敗パターン2:スタイリング能力と髪型のミスマッチ
先ほども触れましたが、「スタイリングありき」の髪型を選んだのに、自分のスタイリング能力が追いついていない。これは非常に多い失敗です。
美容室では美容師がブローして、スタイリング剤をつけて、完璧に仕上げてくれます。でも翌朝、自分でやろうとしたら全然できない。
髪型選びは、日常の再現性まで考えるべきです。
ですので、担当の美容師さんにはその髪型のスタイリングの難易度は確認しておきましょう
失敗パターン3:参考にする人選びを間違える
「この人みたいな髪型をやってみたい!」
これ自体は悪くありません。でも問題なのは、自分とあまりにもかけ離れた人を参照してしまうこと。
- 顔のタイプが全く違う
- 輪郭が全く違う
- 雰囲気が全く違う
- 髪質が全く違う
これは「イケメンかどうか」の話ではありません。
自分の全体的な見た目がどこのカテゴリーに存在しているか、を自覚していないパターンです。
例えば、柔らかい雰囲気の顔立ちなのに、シャープでクールな印象の人の髪型を真似しても、ちぐはぐになります。
LDH(EXILEや3代目JSB)に所属していそうなワイルドな男の人が、 中性的なアイドル(旧ジャニーズ)のような髪型をやったところで、似合わなさそうと言うのはイメージつきますよね。
参考にするなら、自分と似た系統の人を選ぶ。これが成功の秘訣です。
ライフスタイルに合わせた髪型選び
最後に、もう1つ重要な視点をお伝えします。
髪型は、あなたのライフスタイルと切り離せません。
プライベートでどんな印象を持たれたいか?
- 親しみやすい雰囲気
- クールで大人っぽい印象
- 遊び心のある個性的なスタイル
ビジネスシーンでどんな印象を持たれたほうが有利か?
- 清潔感と誠実さ
- 頼れるリーダー感
- クリエイティブな柔軟性
プライベートとビジネス、両方のバランスを考える必要があります。
例えば、平日はスーツで出社するけど、週末は友人とカジュアルに過ごす。そんな人が、あまりにも攻めすぎた髪型にすると、仕事で浮いてしまうかもしれません。逆に、保守的すぎる髪型では、プライベートで地味に見えてしまうかもしれない。
似合うの定義は、顔型だけでなく、あなたの生活スタイルにもフィットしているかどうかです。
消費者にとって大切なこと:相性の良い美容師に出会うこと
結局のところ、「自分の意見や希望をちゃんと汲み取ってくれる、相性の良い美容師に出会うこと」が、似合う髪型を手に入れるための最短ルートです。
あなたの頭の中にはイメージがある。でもうまく言葉にできない。
それをしっかりと翻訳して、そう、これが言いたかったんだよ!と思わせる技術。
そしてそれを実際に形にする再現力。
これが、プロの美容師・理容師に求められる本質だと我々は考えています。
美容師にとって大切なこと:翻訳力と再現力
私たち美容師・理容師の仕事は、単に髪を切ることではありません。
お客様が言葉にできないこうなりたいを正確に翻訳し、
それを技術で再現し、さらに日常で再現できる形で提供すること。
「似合う髪型はどれですか?」という質問の裏にある、本当の願いを読み取ることが私たちの使命だと思っています。
まとめ:似合う髪型は「探すもの」ではなく「作るもの」
この記事でお伝えしたかったのは、こういうことです。
- 似合わない髪型は、ほとんど存在しない
- 髪型の名前は結果論。大事なのはバランス
- 顔の輪郭は「縦長か、横広か」をまず見る
- スタイリングありきの髪型と、最低限で様になる髪型がある
- 相談できる美容室を選ぶなら、相場より安すぎないところへ
- トレンド、スタイリング能力、参考にする人選びのミスマッチが失敗を生む
- ライフスタイルに合った髪型を選ぶことも重要
「自分に似合う髪型がわからない」と悩んでいたあなた。
もう「◯◯という髪型が似合うかな?」と迷う必要はありません。
大切なのは、あなたの「こうなりたい」を一緒に形にしてくれるパートナーを見つけること。
そして、自分のライフスタイルやスタイリング能力を正直に伝えること。
似合う髪型は、探すものではなく、作るものです。
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